会社案内
会社の取組
2006年の第5次医療法改正で、薬局は医療提供施設として位置付けられ、医療安全の取り組みも義務付けられました。近年、薬局がこれまでに増して重要な役割を果たしていることから、医療提供施設として位置付けられたと考えられます。そして、このことは調剤を中心とする質の高い医療サービスを提供し、地域医療に貢献する責務を求めているといえます。そこで、我々は「医療従事者の資質の向上」、「医療安全の確保」を大きな柱として、地域医療へ協力していく薬局として業務を積極的に進めていきます。また、1人当たりの医療費が抑制の方向へ進んでいく中、薬局経営の効率化も考えていかなければなりません。その効率化の為には、グループ薬局間での情報を共有していくシステムが必要であると考えました。そこで、レセコンメーカーであるEMシステムズが開発した薬局間情報共有・統括管理システム「NET-α」を導入し、薬局の質の向上と効率化の両立を図ります。
Ⅰ.薬局経営の効率化
①会社本部と各店舗の情報網の構築
本部からの方針や指示を各店舗に伝えるのは、迅速かつ確実に行わなければなりません。NET-αの掲示板を利用して、これを実現します。
また、本部で各店舗のレセコン内のデータを共有できるので、経営判断の迅速化や適正な人員配置が可能となりました。
②在庫の削減
会社の支出の6割以上は薬の購入代です。会社全体で薬の在庫を削減すること、すなわち薬の購入代を減らすことは会社の支出を減らすのに大きな意味を持ちます。使用頻度の低い薬は、他の店舗から譲ってもらうことで購入しなくてすみますし、また、使われなくなった薬は他の店舗で使ってもらうことでデッドストックの削減になります。この店舗間でのやり取りを、NET-αを利用することで迅速かつ簡便に行います。

《現場の声》
取締役:徳田克
私の役目といえば、会社の進むべき方向に向かって舵取りをすることでしょうか。このNET-αを利用し始めて、「全店舗をあわせて一つの薬局」という一体感を感じます。スタッフ全員が一致団結して一つの方向へ向かって行く、その舵取りを担っていけるのも、スタッフの理解と支えがあってこそ。これからも邁進していく所存です。
Ⅱ.医療従事者の資質の向上
①業務日報
日々、プラスαの気持ちを持って業務をすることは、薬剤師に限らずスタッフ全員そうありたいものです。各店舗での出来事、得られた情報やヒヤリ、ハットした事例などをNET-αの業務日報に記載して、その内容を翌日、全店舗が閲覧できるように掲示板に載せます。そうすることで、日々、短い時間で情報を得ることができますし、ヒヤリ、ハットした事は他店への注意喚起にもなります。
②薬剤師の研修
一店舗の薬剤師として働いていては、薬の知識や情報が限られてきます。さまざまな店舗で勤務すると、より多くの処方や薬に触れ、かつ、他の薬剤師の考え方や説明の仕方などに触れる事ができ、薬剤師としてより大きく成長できることでしょう。しかし、薬剤師全員が社内の店舗にすべて研修に行くことは現実的に難しいです。ならば、他の店舗に研修に行かなくてもNET-αを用いて研修できないか考えました。そこで、毎月疾患のテーマを決め、そのテーマに関しての情報、質疑応答、服薬指導の際のポイントなどを全店舗が記載する。また、疾患別の食事療法に関しては栄養士がポイントを記載する。そして、その内容を全薬剤師が共有し、参考にして業務に生かしていく。このように薬剤師全員がレベルアップしていける、質の高いサービスの標準化に取り組んでおります。
③実務者会議
会社としての方向性は経営者が示しますが、薬局内での日常の業務に関する問題や課題は、患者様に身近に接するスタッフが中心となって会議を行い、業務改善に関する提案と具体的な方法を協議していきます。そして、ここで決定した事を業務に取り入れていく。すなわち、現場での意向を会社の方針として取り入れていくのです。そうすることで自主性や積極性をもって業務に励んでいけると考えております。

《現場の声》花みずき薬局
管理薬剤師:田中稔久
ネットαは普段距離があり、なかなか顔を合わせる機会の少ない他店舗のみんなと意見交換ができるので大変便利です。薬剤の事、疑問点に関する質問、日常の何気ない出来事…。こういったことを気軽に共有できる場所として今後とも活用していきたいと思います。
Ⅲ.医療安全の確保
調剤薬局業務のすべてに調剤過誤の可能性は潜んでいます。調剤過誤防止の為のインシデント対策と、調剤過誤が起こった時の再発防止策に取り組んでいます。
●調剤ミス(インシデント)
調剤の過程で何らかの間違いをしたが、交付前にその間違いを発見・修正し、患者様には正しい薬剤を交付した場合。
●調剤過誤(アクシデント)
患者様の健康被害や服薬の有無に関わらず、調剤の過程で何らかの間違いを起こし、患者様に誤った薬剤を交付した場合。
①インシデント対策
我々は簡単に記載できるインシデント報告書を、すぐ手に取れる位置に配置しメモ的に使用しています。これは、仕事中にヒヤリハットしたことは見過ごさないようにメモを取るためです。ちょっとしたことでもメモとして溜めて、集計、分析すると背後に隠れていたものが見えてきます。そして早めに対策を講じていけば、ほとんどの事故は予防できると考えました。すなわち、小さなシグナルを読み取れば、将来の大事を読む事ができ、大きな事故は防げるということです。このことは、ハインリッヒの法則に基づき考えたことで、重大な調剤過誤を起こさないための取り組みです。
- *ハインリッヒの法則
- 保険会社に勤務していたハインリッヒ氏が発表した労働災害における経験則だが、「一件の死亡・重症などの重大災害が発生する背景に、二九件のかすり傷程度の軽微な事故があり、その背後にはヒヤリしたりハットしたりした三〇〇件の潜在的事故がある」というもの。
②調剤過誤再発防止策
調剤過誤が起こってしまった場合、まずは患者様へ迅速に誠意ある対応をいたします。その後、事象の大小に関わらず、規定のアクシデント事例報告書を記載します。起こった内容、状況、原因、再発防止策等をきっちり記載して、本部に提出します。そして本部から各店舗に情報を開示し、全スタッフが教訓として再発防止に努めます。

《現場の声》みらさか薬局
管理薬剤師:三村至弘
業務を行うのが人間である以上、程度の大小はありますがヒューマンエラーは避けられません。被害を最小にとどめるには、エラーを起こさないよう常に注意を払うことと、起こってしまったエラーから対策を練り、二度と繰り返さないように努力することです。
エラーの記録と集計を行うようになって、エラーの発生頻度が減ってきているのを体感しています。患者さんの手に薬が渡る前に起きた患者さんには実質被害を及ぼしていないエラーであっても、真摯に受け止め反省することがこの結果につながっていると思います。
